電子カルテを導入する場合、機能面や業務効率化の期待も大事ですが、忘れてはならない大切な視点があります。それは、電子カルテが使えなくなってしまったら?というリスクへの備え、事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定です。
この記事では、電子カルテを導入する際に、なぜBCPが必要なのか、そして何から始めればよいのかを解説します。
電子カルテは、現代の医療現場に不可欠なインフラですが、扱うデータやシステムはリスク対策が欠かせません。
もし、これらの事態が発生し、電子カルテが使えなくなれば、新規患者の受付ができない、過去の診療録が見られない、処方が出せないなど、診療そのものが停止してしまう恐れがあります。
BCPとは、こうした不測の事態が発生しても、大切な医療業務を可能な限り継続し、早急に復旧させるための「事前計画」です。医療を守るうえでの、いわばお守りのような存在です。
「BCP」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、まずは自院の状況を把握し、具体的な目標を立てることから始めます。
RTO(目標復旧時間)とは、「システムが停止してから、何時間以内に最低限の機能を復旧させるか」という目標時間のことです。すべての業務を同時に復旧させる必要はありません。業務の緊急度や重要度に応じて、目標時間を設定します。
あくまで一例ですが、救急、手術、集中治療室などであれば、RTOは30分〜1時間以内など、極めて短く設定する必要があります。一般外来の予約確認であれば、3時間以内。医事業務だと24時間以内という風に、緊急度に合わせて設定します。もちろん、目標よりも早く復旧するのが理想です。
RPO(目標復旧時点)とは、「システムが復旧した際に、どのくらい前のデータまでなら失われても許容できるか」という目標です。これは、バックアップを取得する頻度に直結します。手術記録など失われると致命的なデータはバックアップの頻度を高くすべきです。これも重要度に応じて調整する必要があります。
この「RTO」と「RPO」という2つの「ものさし」を決めることが、BCP策定の最も重要な第一歩となります。
電子カルテの導入は、医療の質と効率を飛躍的に向上させます。しかし、その力を最大限に発揮し続けるためには、それが止まってしまうリスクへの備えが不可欠です。
BCPの策定は、決して簡単ではありませんが、まずは自院のリスクを洗い出してみることが大切です。ぜひ自院に合ったBCPを策定し、大切な患者さんとスタッフ、そして病院経営を守る体制を築いてください。
一般診療所・病院運営・自由診療といった各領域で重視されるポイントを踏まえ、3つのタイプに分けて整理しました。
違いが見えにくい電子カルテを“診療スタイル基準”で比較し、自院に合う方向性をつかめるようにまとめています。
診療フローがそのまま移行可能な
外来特化型カルテ
急性期から地域包括まで一気通貫
病院運営を支える“統合型HIS”
売上・リピートの向上を目指せる
LINE起点の次世代CRMカルテ